☆計画・実践編☆
計画から実践まで、実際にパックラフティングをするときの流れをまとめてみました。
1.フィールド選定
パックラフティングのスタートは、自分がやってみたいことの想像から。
どこでどんなパックラフティングをしようかな?
それを考えるところからが始まりです。
1-1.行きたい場所探そう!
写真や地図、テレビや雑誌で見かけた景色、誰かの活動記録でもなんでもOK。
最初はよく知っている、身近な川や湖もいいと思います。
「この景色の中を漕いでみたい。」
「ここまでパックラフトで行けるのかな?」
そんなイメージを膨らませることがパックラフティングの第一歩です。
始めは歩いても帰れるところから、慣れたら歩いていくのがちょっと難しい場所に挑戦するのがおススメです。
1-2.やりたいことを考えよう!
「パックラフトの移動」+「〇〇」という、自分らしい組み合わせを探す楽しさ!
これこそパックラフティングの醍醐味の一つです。
一緒にやる人と楽しく相談すれば面白いアイデアが浮かぶかも!?
ぜひ時間をかけて考えてみてください。
すぐにできることから挙げれば…
- 舟の上で昼ご飯を食べる
- 移動の途中で上陸しコーヒーを淹れる
- 移動した先でのんびりデイキャンプ&水遊び
- 移動しながら釣り
カヤックの様にビュンビュン進む乗り物ではないので、移動もほどほどに、景色のいい場所でのんびり過ごすのがいいですね。
慣れてきたら、泊まりで焚火キャンプなんかがおススメです。
2.計画
2-1.地図の準備
計画を地図に書き込もう。
地図は何でもいいですが、地理院地図が書き込みやすくておススメ。(リンク)
普段から使っていれば、登山向けの地図アプリを使ってもいいと思います。
地図に書き込む情報
- スタート、ゴール、目的地、経由地
- ルート付近で気になる場所 (上陸できそう、きれいな水が入手できそう、など)
- ルート上の大まかな距離 (100mおきに点を打つ、など)
- エスケープルート (計画の途中で上陸、帰還できる場所)
2-2.ルート・コースタイム設定
大体の時間を想定しよう。
スタート~ゴールまで、時間を考えて地図に書き込みましょう。
あまり細かく考える必要はなく、節目になるようなポイントだけでOK。
コツは余裕を持った時間設定です。
2-3.現地への移動
現地への行き帰りをしっかりシミュレーションしておこう。
パクラフトの人はマナーがいい、と思われるようにしたいですね!
車・自転車等の場合
- 移動時間(出発時刻)
- 駐車位置、舟のスタート地点
公共交通機関の場合
- 時刻表確認(特に終電)
- 駅の位置、舟のスタート地点
- 帰りの着替えと荷物のパッキングが大事
(うっかり忘れると人の目線が痛いことに…)
2-4.計画の共有
一緒に行くメンバーと計画を共有しよう。
計画を共有することで、計画の妥当性の確認や、問題点への対策、メンバーの不安を事前に共有・解消するなど、様々なメリットがあります。
(個人的にはすごく大事にしているところです)
また、計画を同行者以外の人に知っておいてもらうことも重要です。
遭難等、最悪の事態が生じた場合を想定し、何日の何時までに終了の連絡がなく、連絡が付かない場合は消防へ通報してもらうよう話を付けておきましょう。
この時間は終了予定時刻のあまりギリギリに設定すると、少し遅れただけで大騒ぎになりかねません。
現場のアクセス難度や電波状況、リスクレベル等に応じて調整しましょう。
3.準備
道具の準備には忘れ物をしないようにチェックリストを作りましょう。
濡らしたくないものはドライバックがあると安心です。
大きめサイズのドライバックがあれば、ドサッと荷物を入れて、ポイっと舟に放り込むだけで済んで何かと楽ちんです。
3-1.道具の準備
- チェックリストを作成
- 不足・破損した道具の補填・手入れ
- 新しい道具のテスト
- 荷物運搬の分担を決める
3-2.+「〇〇」の準備
- パックラフトへの積み方を考えておく
大きなモデルなら適当に。コンパクト系なら荷重のバランスをしっかり考えておく。
- 必要なら練習・テストをしておく
慣れない場所で初めてのことをやると失敗しがち。
4.パックラフティング!
さあ、現地に着いたら楽しくやるだけ!
ただ、準備と撤収は慣れるまで少し時間がかかります。
大人同士なら協力してやればいいけど、子供込みの活動の場合は退屈しない様に、すぐに使える水遊びの道具などあるといいかもしれません。
4-1.荷物を確認
船出してから忘れ物に気が付くことがないよう、しっかり持ち物をチェックしましょう。
食べ物、飲み物を忘れると悲しいので、特にご注意を。
4-2.ポンピング(パックラフトを膨らませる)
以下、ポンピングの手順です。
①パックラフトを広げる
付近に尖ったものがないか確認。
荷物を落としたり、足で踏まないように気を付けましょう。膨らませる前は、硬いもので挟まれたりすると穴が空きやすいです。
②スケグを取り付ける
舟を完全に膨らませたら取り付けにくい。
③インフレーションバッグで空気を入れる
ぎりぎりまで空気を入れる。
でも、この時点で空気圧はそれほど高くならくてOK。
④中間ポンピング(口かハンドポンプを使う)
口ならぎりぎりまで頑張って、ハンドポンプならほどほどに高圧になるよう空気を入れる。
この後一度冷やすので、それほど圧の高さは気にしないでOK。
⑤パックラフトを冷やす
水に浮かべ、バシャバシャ水をかける。
中の空気が冷えたら空気圧が下がる。
これ省くと出航後に柔らかくなってしまうので大事な工程です。
⑥仕上げポンピング(口かハンドポンプを使う)
欲しい硬さまで空気を入れる。
一定以上入れてもそれ以上は固くならず、圧を高めすぎるとバースト(破裂)の危険がある。
ポンピングをしながらパックラフトを叩いて硬さを確認し、もう変わらないなと思ったら終わりにする。
☆注意☆
仕上げポンピング後のパックラフトは日の当たる場所に置くと空気圧が急激に上昇して危険。
日陰に置くか、水に浮かべておく必要あり。
昼休みなど、長時間陸にあげたり目を離す可能性がある場合は、少し空気を抜いておき、再出発するときに再度仕上げポンピングをする。
4-3.出航
その日の計画をチーム全員で確認・共有。
現在地や進むべき方向、目的地などは地図で確認。
そこまで出来たら、荷物を載せて、漕ぎだしましょう。
4-4.パックラフトを楽しむ
のんびり好きにやりましょう!
帰る時間だけは頭の片隅に。
4-5.上陸・撤収
①上陸
浅くて流れが緩く、破損の危険がある障害物等がない場所を選び、上陸しましょう。
②荷下ろし
とりあえず汚れない場所を選んで荷物をどかどか下す。
③パックラフトを乾かす
空になったパックラフトを干したらひと段落。
できれば水が溜まらないように何かに立てかけて、風がある場合は飛ばされないように注意。汚れている場合は少し洗ってから。
ある程度乾くまでに時間がかかるので、他の事より優先する。
④着替え
着替えて少し休憩。
おやつを食べたり、飲み物を飲んだり、仲間とその日を振り返ったり。
⑤荷物の整理
濡れものを分けたり、持ち主ごとに荷物を整理したり。
⑥パックラフトをパッキング
パックラフトを運びやすくたたむ。
公共交通機関に載る場合は、それなりに小さくたたむよう心掛ける。
以上、色々書きましたが、計画通りにいかなくても全然OK!
臨機応変に行きましょう!
ただし、帰る時間だけは気にして、帰りが真っ暗にならないように気を付けてください。
5.撤収・帰路
荷物を車に積んだら、あとは安全運転で帰るだけ。
水遊びは結構体力を消耗します。休憩しながら、ぼちぼち帰りましょう。
公共交通機関の人は、乗り物の中で周囲の人に迷惑をかけない様に心がけましょう。
荷物からパドルなど硬いものが飛び出していないか、ビショビショ水を垂れ流していないか、などなど。
6.お片付け
乾ききっていない道具類は陰干し。
乾いた道具は、直射日光の当たらない場所で保管。
食べ物をガッツリこぼしたとか、すごく汚れている場合は洗う。
7.次の計画を立てる!!!
アイデア上手がパックラフト上手!
さあ、次はどこに行こうか?何をしようか?
楽しい計画を考えましょう!!