安全上の注意

【安全に関する警告】

パックラフティングは危険を伴い、使用者や周囲の人を重傷・死亡事故に遭わせる可能性のあるスポーツです。本製品を使用する方は、そうした危険について理解する必要があります。また、本製品を使用する方は、事故を防止するため、段階を踏んで適切な技術を習得し、ご自身や周囲の人の判断・行動に互いに責任を持たなければいけません。

パックラフトは、軽量な素材を使用することで高い携行性を有していますが、その分、擦過・引き裂き・刺傷等の外傷や、高い空気圧に対する耐性・強度を犠牲にした製品です。

このボートを使用する方は、川・海・湖には、尖った流木・鋭利な岩等の天然の障害物だけでなく、コンクリート・錆びた金属などの多くの人工物が存在し、条件によってはボートに容易に穴や裂けが生じる可能性があることを認識してください。

このボートを使用する際は、ボートが破損して沈没したり、使用する人がボートから落ちたり、ボートから離れて流されたりする等の可能性を考慮する必要があります。様々な危険に対して必要な装備や対処法を身に着け、リスクに対して備えなければなりません。

転覆は必ず起きると考え、安全な場所で確実に転覆から復帰できるよう練習をしてください。ボートに復帰できないままの状態が続くと、重大な事故へとつながる可能性があります。

足を固定するストラップやスプレースカートのついたボートに関しては、転覆の際にボートからスムーズに離脱できるよう練習してください。転覆したボートの下から離脱できないと、重大な事故へとつながる可能性があります。

 パックラフトは、浮力が高く喫水が浅いため、運動性能として回転性能が高く、直進性が低い(モデルが多い)特徴があります。加えて、水上に出ている部分が大きいことで、水の流れだけでなく、波・風などから様々な影響を受けやすいボートです。

流水での使用においてだけでなく、一見安全そうな湖や海等の静水の使用でも、気象の変化による思わぬ突風や強風、複雑な潮流や高波等のリスクがあることを認識してください。

障害物や環境、操船技術上の困難、その他様々な要因で危険と思われる箇所ではボートを降り、安全な場所を徒歩等で通過して下さい。

パックラフトに荷物を積む際には、ボートの安定性、操作性が損なわれない程度の量とバランスをよく考えて、人や荷物の配置を工夫して積んで下さい。一般に、ボート内の重量が前や後の一方に集中すると安定性が低下します。

パックラフトを陸上で使用しない時は、少し空気を抜くか、日陰において、過圧状態にならないか随時確認してください。破損の恐れがあります。

 

パドルスポーツ全般における警告

パドルスポーツは場合によっては、危険で死傷を引き起こす可能性のあるスポーツです。本製品を使用する方は、重傷を負ったり、死亡する場合もあることを理解しておかなければなりません。パドルスポーツを行う際は以下の安全項目を必ず守るようにして下さい。

  • パドルスポーツは一人で行わず、技術・経験が適切なチームを編成して下さい。
  • 目的に応じてレッスンの受講や経験者との訓練等で適切な技術を身に着けて下さい。
  • 必ずPFD(ライフジャケット)を正しく着用して下さい。
  • 急流や岩の多い所など、転覆等の危険のある場所ではヘルメットのほか、身体を保護するものを着用して下さい。
  • 救急処置法と救命訓練を常に心掛け、必要な救急道具等を保持して下さい。
  • 水温・気温が低い場合や身体を濡らしたまま放置した場合は、命の危険につながる低体温症(ハイポサーミア)を起こす恐れがあります。環境・天候に合わせた服装をして下さい。
  • 毎回使用時には用具一式を点検し、破損・故障の兆候がないことを確認して下さい。
  • 雨やダムの放水などによる過度の増水等、悪条件下では使用しないで下さい。
  • 水量・水位・干満・潮流・風向などの環境変化に注意して下さい。
  • 見知らぬ場所、不確かな場合は事前に下見調査してリスクを確認し、対策をとって下さい。
  • 川・海・湖に設置された人工的な建造物(堰堤・護岸ブロック・ダム・やな・取水口・橋脚等)は非常に危険なので、確実に回避する行動をとって下さい。
  • 乗船、脱艇の妨げになる様な改造・積載等はしないでください。
  • 飲酒や心身に影響を及ぼす薬品・薬物を使用して本製品を使用しないで下さい。
  • 健康に問題のある方は、事前に医師にご相談下さい。