長門峡パックラフト!! 前編
開拓精神のある川下りがしたい!!
ということで、山口県は阿武川中流域の長門峡に行ってきました。
川下り情報
3/26 晴れ
水量:阿武川 三谷8.1
下れた区間:丁字(ていじ)川出合淵 ~ 鈴ケ茶屋 3㎞弱
所要時間(帰路含まず):2時間ちょっと
使用パックラフト:Gulkha (Tizip付き)
1.長門峡は地形・地質的に熱い!!
急に暖かくなった3月下旬。桜も満開目前のうららかなタイミングでした。
別の用事で山口県山口市に滞在予定だったのですが、
もしかして用事が早く済んだらどこかでパックラフト出せたりして・・・
という、淡い期待でとりあえず家族に内緒でフネを車に入れて出てきました(笑)
(中段左がパックラフト一式、ザック一つで完結!!)
そういうのもパックラフトならでは!
さて、山口といえばかつて日本海側の萩に行ったことがあり、自然がいっぱいでいいとことだなぁというイメージがありました。
火山岩や石灰岩など、地質に非常に多様性があり、地形的にも面白い場所が多いです。
元々、長門峡を川下りの対象にピックアップしたのは、その萩を訪れた際、城下町を包むように流れる阿武川(というか萩が三角州)が印象的で地形図等で調べて、山間部の峡谷エリアがもしかしたら川下り的に面白いかもと思ったからでした。
ちなみに、萩は阿武川の運んだ土砂でできた三角州で、長門峡にも比較的新しい時代の火山とその堰止湖の決壊という面白い地質学的ストーリーがあります。
さて、久々にそんなことを思いだしていたところ、長門峡が今回用事で訪れる場所から30分くらいで行けそうなことが分かりました。
というわけで、初めて目を付けてから5年越しくらいでしょうか・・・目的地を長門峡にロックオン!
で・・・
改めて詳しく調べてみると、一応観光地になっていて、峡谷沿いに遊歩道がありました・・・・(苦笑)
うう~~ん、ちょっと開拓感や隔絶感がないなぁ・・・という気もしますが・・・・
まあ、これまで川下りの対象にはなってこなかったっぽい(たぶん)し、途中どこからでもエスケープができるのは利点だと・・・ポジティブに考えていくとしましょう!!
想定コースの総延長は大体5キロちょっと
長いか短いかは、使える時間と状況次第・・・
いや、こういう川では、まずまともに下れるかどうかを心配するべきでしょうね(笑)
以上・・・すいません。自分の興味があったせいか、前置きが長くなっちゃいました(笑)
2.スタート地点到着・準備
午前中になんとか用事を済ませ、ちょうど12時ごろ道の駅長門峡に到着!
ここの隅っこに車を置かせてもらって、とりあえずスタート地点を確認。
阿武川は国道沿いの開けた地形で逆向きに流れる川と合流し、険しい谷へほとんど90度に曲がって長門峡がスタートします。
直感的にもなんだか不思議な感じがする地形です。
大昔の火山の堰止湖の決壊により生じたということです。
胸が熱くなりますね!!
水量はどうでしょう。
うーん、多くはなさそうだけど、パックラフトならぎりぎり大丈夫じゃないかなーという感じ。
渓谷の中は深いところもあるかも・・・?
まあとにかく、行ってみないことには分かりませんね。
ということで、戻ってご飯を食べてから、茂みでこっそり着替えて、河原へ移動!
今回は、途中で引き返してくる可能性も考えて、TIZIPの中にザックと着替えを収納してからのポンピングです。
(濡らさずに、しかも安定性を増す形で荷物が運べる便利なシステムです)
ちなみに、今回持ってきたのはセルフベーラーのホワイトウォーター向けパックラフトGulkhaです。
何が起こるかわからない開拓的な川下りでは、パックラフトの軽さとセルフベーラーの対応力が力を発揮します!!
さあ、まずは大まかに膨らませて、川で冷やして、ハンドポンプで仕上げポンピング。
ホワイトウォーターでは固めに仕上げたほうが走破性能が高くなります。
途中で追加ポンピングすることもあるので、いつも小型のハンドポンプをコックピット後部に積んでいます。
Gulkhaの一体型フロアは、挿入式のフロアよりも頑丈で結構固くできます。
(ただし、あんまりやりすぎると、やはり中の接着がはがれます・・・固さを確認しながらやりましょう。)
さーて、ポンピングが終わったら、コックピット後部にバッグをのせて、ヘルメットをかぶって出発です!!
ドキドキ・・・
3.長門峡に入る!!
さて、午後1時過ぎ、川下りスタートです!
スタート地点の丁字川出合淵は、2つの川が合流し90度曲がって渓谷に入って行きます。
まさに、丁字です。
いやー、渓谷だな~。
先の見えないドキドキ感がたまりません・・・緊張します。
と思ったら、しばらくは直線的で、しかも浅め・・・
あれ、なんか拍子抜け・・・
とりあえず、進めるときは進むか。
少ししたら、カーブになって、その先から「ザザー!」と音が聞こえてきました。
いよいよ来たなあ!
とりあえず上陸して、スカウティング!(偵察)
先を見通すと、大体状況は見えていて、しばらくは本流に乗っていればよさそうです。
というわけで、再乗艇&GO!
イヤッホウ!!これこれ~!!
オープンデッキのセルフベーラーは乗り降り楽ちん!
スカウティングの多くなりがちなホワイトウォーターでは乗り降りがめんどくさく無いことはとても重要です。
さてその後は、落ち込み多めの瀬とトロ場が交互に現れます。
その度に、スカウティング、パドリング、スカウティング、パドリング・・・
落ち込みが連続する場所は途中で沈したらつらいので緊張します(笑)
困ったのは、岩で狭まった流れの真ん中や落ち込み直後に岩が顔を出しているパターンが多かったこと。
ここはすれすれでヒヤッとした~(笑)
スカウティングで、自分にはどう見ても岩に激突する未来しか見えない(笑)
・・・という箇所はポーテージしました。
パックラフトはとにかくポーテージが楽!
その下も無理ぽ、と判断。
狭くてパックラフトがチョックしてバーストしちゃうかも・・・という感じ。
カヤックサイズの幅かなぁと思ったけど、写真で見ると行けそうだったかも??
そんで時々ほっと息のつけるトロ場。
紅葉シーズンはきっと素晴らしい景色だと思います。
でも、トロ場はそれほど長く続かない・・・
さて、またその先はどうなっていることやら。
こういう感じ、まだまだ続きそう・・・
というか、時間と距離確認したら、午後だけでは5㎞がかなり厳しそう・・・
いやしかし、ここまでは割と順調です。
なんとか漕ぎ抜けてます。
めっちゃ楽しかったです。
ここへんまでは・・・
そう、実はこの後、眼鏡と頭につけていたアクションカメラを同時に失うという悲しい事件が・・・
続きは次回!