小1次女、ホワイトウォーターデビュー in 高梁川
親子の夏の思い出を作ろう!
ということで、子供の夏休みなので7月ですが、水量が少し落ち着いたころに、小1次女のホワイトウォーターデビューをしてきました。
2022年7月25日
コース:井倉洞~方谷
コースタイム:約4時間 (焚き火休憩込み)
水位:(方谷)1.02-1.15m
使用パックラフト:Gulkha (1人艇で2人乗りです)
参考資料:店長マップ 『高梁川 井倉~方谷』←店長手書きの情報です
<初めに>
我が家にとってはホームリバーと言っていい高梁川。
毎年、夏は家族で数回遊びに来ています。
普通に水遊びだけでも魅力いっぱいの川なのですが、お父さんとしては川下りで更なる楽しさを味わってもらいたいなと思っていました。
しかし、次女はこれまで、泳げなかった事もあり、本格的な川下りをしたことがありませんでした。
そんな次女が水泳を習い始め、水に対する恐怖心が薄れてきたこの夏。
とうとう二人でホワイトウォーターに挑戦してきました!
<スタート 井倉洞前>
井倉洞の前で身支度を整え、記念写真。相変わらず見事な滝です。
次女もまだまだ余裕の表情(笑)
今回パドルは1本だけ。次女は振り落とされないのが仕事です。
浮き輪は途中で泳いで遊ぶ用とのこと。
<序盤の見どころ 洞窟くぐり>
井倉洞観光用の橋を過ぎると、すぐに洞窟が見えてきます。
中に入ると、非日常の不思議が光景が…
岩肌が素敵
出口も面白い
このコース序盤は、こうした石灰岩に特有な地形や岩肌を楽しめるエリアが続きます。
少し先では、ノッチという溶食でできた隙間に入れました。これは水量が少ない時にだけ現れます。(ホワイトウォーターが楽しい水量だと水没している地形)
しかし、このノッチというもの。水面下にあると思うと、なかなか怖い地形です。
流れがぶつかる場所にノッチがある場合、沈したら引きずり込まれるような流れになっていることもあるでしょう。
ご注意ください。
<優しい瀬とトロ場>
石灰岩の楽しいエリアが終わると、しばらく漕いだのち、いくつかの優しい瀬が現れます。
どれも概して素直で、まっすぐ流れに乗って入れば危なげなく越えられるものですが、次女に取っては初めてのホワイトウォーター。
必至にロープを握りしめる手に、緊張が伝わってきます。
瀬がひと段落するとトロ場の先にいつもの休憩スポット。
支流の流れ込みです。
「あそこでカップラーメン食べよっか!」というと、そこまで自分で漕ぎたいとのこと。
パドルを渡すと、頑張って漕いでくれました。
思ったより力強いパドリングに、子供の成長を感じます。
よっコラショ。
<お昼休み&焚き火>
到着したら、一緒に薪集め。
焚き火は好きだけど、ラーメンを食べるだけだから小さく。
川で食べれば、カップ麺も立派なごちそうですね!
実際、家では食べることがないので、結構喜びます(笑)
昼が済んだら、一休み。
水に浸かってくつろいだり、魚を眺めたり、カニを探したり…
今回は鹿の頭骨を見つけました!
水が気持ちいい季節。
<午後の序盤>
再スタート直後はちょっとした瀬。
それが終わると、しばしのんびり。
途中大きな岩があります。
川遊びになれた長女は、勝手に登って飛び込んだりしていた岩ですが、次女は舟から降りようとしません。
性格か、経験値の差でしょうか(笑)
岩を過ぎるとまた漕いでくれました。
味のある鉄道橋を越えるとざら瀬が見えてきます。
二人乗りで少し沈んでいるので、歩かずに進めるコースはすごく限られます。
重くて動きも鈍めなので、膝立ちスカウティングでしっかり見極めてから、深そうなところをめがけて進みます。
その後はまた少しトロ場が続きます。
<午後の中盤 ホワイトウォーター!>残念ながら画像無し…
ここからが、楽しい楽しいホワイトウォーター的ハイライト!
ちょうどいい感じの瀬が断続的に現れます。
(もちろん水量次第で状況は変わります)
それぞれ、比較的素直な流れながら、高さのある波が楽しめます。
次女にとっては、毎度ハラハラドキドキです。
よほど緊張したのでしょう。
瀬を乗り越えるたびに、目を剥いて振り向き、いかに自分が難所を攻略したかを興奮気味に解説してくれました。
そして最後は、ロープを握りしめて赤くなった手を自慢げに見せてくれました(笑)
私にとっては漕ぎなれた川で、恐れる水量でもないですが、やはり瀬で子供を落とすとトラウマになるかもしれないと思い、いつも以上に緊張しました。
「もう行きたくない」となってしまっては困りますからね。
<井倉エリアの難所>
楽しい瀬が終わると川幅が広がり、ゴーロ帯が現れます。
膝立ちスカウティングでコースを見極めながら、右へ左へ、岩をかわして進みます。
経験的に、基本は左岸側を進めば大丈夫です。
こういう場所は水量が少ない方が難しい場合があります。
それに、前に一人漕がない人が乗っている分、動きが重くてちょっと大変でした。
ゴーロ帯の最後は川を横断するような段差になっていて、水は分散して流れ落ちています。
幅と水深があり、舟ですんなり通れる箇所は限られています。
浅いところに突っ込むと、乗り上げたり、横転する可能性があるので、注意が必要なポイントです。
ゴーロ帯を抜けると、向こうに国道の橋が見えてきます。
そこがこの井倉エリア最大の難所です。
瀬としての規模がある訳ではないのですが、高低差により流れが強くなった直後に、浅いながらも集約された流れが岩壁に直角に当たり、しかも水面下はえぐれた形状(アンダーカット)をしているという、癖のある場所です。
岩壁への衝突回避には、クイックかつ確実なコーナリングが必要です。
しかし、そこはパックラフトの弱点ともいえる動き。一瞬ですが漕ぎ手の技術と頑張りが求められます。
今回は子連れということもあり、あっさりポーテージ決定。
河原を歩いてショートカットします。
小さな子供には、河原の凸凹もなかなか歩くのに難儀するようでした。
<終盤 余韻~ゴール>
難所を越えると(ポーテージだけど)ほっと一息、と思いきや、この後、短いながらも井倉エリアの中では少し強めの瀬が2か所ほど出てきます。
瀬の最後がちょっとしたボイルに。
水量が多い時は注意。
大きくハングした岩
この川には珍しく、ぐっとカーブした瀬なので操船注意。
ほぼすべての瀬を越え、「ザバザバの所はこれで終わりだよ」というと、
「えー、もっとやりたかったー!」と安心して急に強気になった次女。
「頑張ったね」とハイタッチでお互いの健闘を称えました。
後は、広く浅い流れをのんびりと。
今日一日の余韻に浸ります。
「終わったらアイス食べたい」とかなんとか行っている間に、ゴールが見えてきました。
JR方谷駅近くの河原(というほど広くはない)です。
上陸するとほっとしたのか、急に饒舌に(笑)
ゴールで記念撮影。楽しかったね!
さて、ゴールの後は、電車の時間を確認して、それに合わせて急いでお片付け。
パッキングまでするので、意外と大変です。
<電車と自転車>
今回ゴール地点から車までは、電車と自転車で戻ることにしました。
電車だけで、歩いて戻ってもいいんだけど、次女が川で疲れて、いろいろ面倒なことになりそうだなぁ…と。
電車も楽しみの一つですね。(普段乗る機会がないからかも)
「あんなに頑張ったのに、電車だとあっという間だね」などと話しながら帰ります。
最後はバックパックで舟を背負って自転車で。
<河原でキャンプ…のはすが…>
今回、実は川下りの後にキャンプを予定していました。
大人だけなら、川下りの途中にキャンプ組み込んでみたいところだったけど、計画も安全運転で。
というわけで、たまに遊びに来る、近くの河原に車でプチ移動。
夏休みの想い出に、一緒にテントをたて、焚き火をして、ソーセージやマシュマロを焼いて…
暗くなったら花火をして…
と、ここまでは、よかったんですが…
テントに入って落ち着いたら、「かぁかに会いたい(涙)」とシクシク…
持ってきていたお気に入りのぬいぐるみを出してみるも、状況は変わらず。
これでキャンプが嫌いになったら困るなと思い、撤収を決断(泣)
夜露で濡れたテントを急いで片付け、なんやかんやをバッグにぶち込み、とりあえず車へ。
ひえ~、大変だった。
でも、夜が怖いのは子供なら当たり前。
それより今日の頑張りを称え、コンビニでからあげくんを買って、少しでもいい思い出に。
こうして長かった一日が終わりました。
で、後日、次女の口から「キャンプで帰ったのが悔しかったから、また挑戦したい!」とうれしい言葉が!!
無事10月に河原キャンプだけリベンジして来ました。
まぁ、めでたしめでたしですね。
<振り返り>
①舟の積載量に限界
今回、小1次女と一人艇に二人乗りでした。ちょっと体格大き目だから、というものあるかもしれないけど、もう来年は無理だなと感じました。
その結果、新たに、親子で乗るならこのサイズだな!という舟を作るに至りました。
大きくしただけでなく、子供を乗せる前提でいくつか工夫してあります。
よかったらチェックしてみて下さい→「WaveHunter Duo」
②親子向けの瀬の難易度
今回、少し落ち着いた水量で臨んだ川下り。
親子では、なかなかベストな状態だったと思います。
(大体の瀬は2級程度)
しかし、川の状況は水量次第ですぐに変わるし、難易度は技術によっても大きく違ってきます。
まずは、自分のレベルで確実にクリアできる瀬以外では、ポーテージを検討しましょう。
そして、いけそうな所も、無難なコース取りを選びましょう。
ちょっとした波でも、子供はすごく喜んでくれます。
瀬を身ひとつで流される経験は、多くの子供にとって怖い経験となるはずで、それをきっかけに、川下りや川遊びが嫌いになってしまうかもしれません。
楽しさを知る前に、トラウマが出来てしまうのは、とても残念です。
理想的には、複数の舟で、お互いにサポートできるチームで臨むのがよいと思います。
何かあったとき、子供が自力で解決する事は期待してはいけないと肝に銘じ、計画をたてましょう。
③舟以外の遊び大切
大人は川下りが好きで舟に乗るかもしれないけど、子供は違うかも、といつも思っています。
子供っていろんなことに興味があります。
ただ浮かんで流されたり、泳いだり、飛び込んだり…
魚を追いかけたり、虫を探したり…
川下り以外の要素も含め、子供がのびのびとできる余裕を、大人が時間的に精神的に持っておくことが大切だと思います。
そのために、計画に時間的な余裕がある事はとても重要です。
さてさて、いかがだったでしょうか。
親子の楽しい夏の思い出に、パックラフトで川下り。
おススメです!